ビカリア

ビカリア

出典: Wikipedia
一般小学生

まとめ

  • 新生代第三紀(中新世)を代表する示準化石であり、地層の年代を特定する重要な指標となる。
  • 温暖な地域の河口やマングローブ林などの汽水域に生息していたことを示す示相化石でもある。
  • 殻の表面に特徴的なイボ状の突起を持つ巻貝の一種で、当時の日本周辺の古環境を知る手がかりとなる。

解説

ビカリアは、地質学において「いつの時代か」と「どのような環境だったか」を同時に特定できる非常に有用な化石です。まず、時代を特定する「示準化石」としては、新生代の中新世(約2300万年前から500万年前)という限られた期間に繁栄したため、この化石が含まれる地層はその時代のものと判断されます。

また、当時の環境を示す「示相化石」としての役割も重要です。ビカリアは、現在の熱帯や亜熱帯で見られるような、温暖で塩分濃度が低い「汽水域(河口付近)」に生息していました。そのため、ビカリアの化石が発見されることは、かつてその場所が暖かい海辺の湿地やマングローブ林が広がる環境であったことを証明しています。

コラム

示相化石には、ビカリアの他にも特定の環境を示すものが多く存在します。例えば、サンゴは「暖かくて浅い、きれいな海」、アサリは「浅い砂浜」、ホタテは「冷たい海」、シジミは「塩分の少ない汽水域」であったことを示します。これらを比較することで、過去の日本列島がどのような気候や地形であったかを復元することが可能です。

特にビカリアは、日本列島がユーラシア大陸から分離し、日本海が形成され始めた時期の地層から多く見つかります。このことから、当時の日本周辺が現在よりもはるかに温暖な気候であったことが裏付けられています。

小学生のみなさんへ

ビカリアびかりあは、大昔の海辺に住んでいた大きな巻貝まきがいの仲間です。今から約2000万年くらい前の「新生代」という時代にたくさん生きていました。

この貝の化石が見つかると、その場所が昔どんな場所だったかがわかります。ビカリアは、今のマングローブが生えているような、あたたかくて川の水と海の水がまざる場所(汽水域きすいいき)に住んでいました。このように、昔の環境かんきょうを教えてくれる化石を「示相化石しそうかせき」と呼びます。

ほかにも、サンゴの化石があれば「あたたかくて浅い海」、アサリの化石があれば「浅い砂浜」だったことがわかります。化石は、大昔の地球の様子を教えてくれる大切な手がかりなのです。

ルラスタコラム

ビカリアの化石は、表面にゴツゴツした「イボ」のような突起があるのが特徴です。その見た目から、日本では昔「月日貝」や「どろビカリア」などと呼ばれることもありました。昔の日本が今よりもずっとあたたかかった証拠なんですよ。

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