カール

一般小学生

まとめ

カール
氷河侵食作用によって、山地の斜面が半円形の劇場のような形に削り取られた窪地のこと
  • 氷河がゆっくりと移動する際に、山肌をスプーンでえぐったように削ることで形成される
  • 三方を険しい崖に囲まれ、底が平らな円形または半円形の形状が特徴である
  • 日本では「圏谷(けんこく)」とも呼ばれ、過去に氷河が存在した証拠として重要視される

解説

カールは、高い山の斜面に積もった雪が氷河となり、その重みと移動による強い力で地面を削り取ることで生まれます。氷河は単なる氷の塊ではなく、巨大な彫刻刀のように山を削る力を持っています。この削り取る働きを「侵食作用」と呼びます。

カールの形状は、ちょうどお椀を半分に切ったような形や、劇場の客席のような形をしています。氷河が消失した後は、その窪地に水が溜まって「氷河湖」ができたり、高山植物が群生する美しいお花畑になったりすることがあります。日本では、北アルプスの涸沢(からさわ)カールや、中央アルプスの千畳敷(せんじょうじき)カールが有名です。

氷河によって作られる代表的な地形には、カールの他に「U字谷」があります。これらは形成される場所や形状に違いがあります。

項目 カール(圏谷) U字谷(氷河谷)
形成場所 山頂に近い斜面 氷河が流れ下った谷筋
形状 半円形の窪地 断面がU字型の深い谷
特徴 氷河の出発点 氷河の通り道
コラム

日本には現在、ごくわずかな現存氷河しかありませんが、数万年前の「氷河時代」には多くの氷河が存在していました。カールはその時代の名残であり、当時の気候や環境を知るための貴重な手がかりとなります。

登山用語としてもよく使われ、カール内は風が遮られやすいため、独特の生態系が育まれる場所でもあります。秋には紅葉の名所となることも多く、地形の成り立ちを知ることで、景色の見え方も変わってくるでしょう。

小学生のみなさんへ

カールは、高い山の上にある「大きなスプーンでひとすくいしたような形」のくぼみのことです。日本語では「圏谷けんこく」とも言います。

大昔、地球が今よりもずっと寒かったころ、山にはたくさんの氷(氷河ひょうが)がありました。この重たくて巨大きょだいな氷が、長い時間をかけてゆっくりと動きながら、山の岩をガリガリとけずり取ってしまったのです。そのあとに残ったのが、この丸いくぼみです。

日本では、長野県や富山とやま県などの高い山で見ることができます。夏にはきれいな花がさき、秋には葉っぱが赤くそまる、とても美しい場所として知られています。

ルラスタコラム

カールの底には、氷がとけてできた「池」があることがあります。これを「カール湖」と呼びます。鏡のようにまわりの山をうつし出す景色は、まるで絵本の世界のようですよ!

テストでの問われ方・理解度チェック

【基礎】 カール(圏谷)は、何が山を削ることで作られる地形ですか
氷河(の侵食作用)
【応用】 カールとU字谷は、どちらも氷河によって作られますが、その形状にはどのような違いがありますか
カールは山頂付近の斜面が半円形に削られた窪地であるのに対し、U字谷は氷河が流れ下ってできた断面がU字型の谷であるという違いがあります
【実践】 現在の日本には大規模な氷河はほとんどありませんが、なぜ各地の山にカールが見られるのですか
過去の氷河時代に形成された地形が、氷河が消えた後もそのまま残っているため

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