まとめ
- 逆比
- 2つの数量の積が一定であるとき、一方の比がA:Bであれば、もう一方はその逆数の比である1/A:1/B(すなわちB:A)になる関係
解説
物理学や数学において、逆比は「反比例」の関係にある2つの変数を扱う際に非常に重要な役割を果たします。例えば「仕事の原理」では、摩擦を無視できる場合、道具を使っても必要な仕事量(力×距離)は変わりません。このため、てこや滑車を使って重いものを持ち上げる際、加える力を1/2にすれば、動かす距離は2倍必要になります。つまり、力の比がA:Bであれば、動かす距離の比はB:Aという逆比の関係が成立します。
また、電気回路におけるオームの法則でも逆比が活用されます。電圧が一定の並列回路において、各抵抗に流れる電流の大きさは抵抗値に反比例します。抵抗値の比が2:3であれば、そこに流れる電流の比は3:2となります。このように、積が一定となる物理現象を数式で処理する際、逆比を用いることで計算を大幅に簡略化することが可能です。
逆比を計算する際は、単に前後を入れ替えるだけでなく、本来は「逆数の比」であることを意識する必要があります。2つの項(A:B)であればB:Aとなりますが、3つの項(A:B:C)の場合は1/A : 1/B : 1/C を計算し、分母を払って整数比にする必要があります。
具体的な応用例として、重心の計算が挙げられます。例えば、重さが100gと20gの棒を繋いだ場合、重心の位置は重さの逆比(20:100=1:5)に内分した点になります。また、120gのおもりを動滑車1つで持ち上げる際は、引く力は1/2(60g)になりますが、引く距離は2倍必要になります。動滑車を2つ組み合わせれば力は1/4(30g)になりますが、距離は4倍必要になるという関係も、すべて逆比の考え方に基づいています。
「てこ」や「滑車」の勉強をしていると、力が半分になると、ひもを引く距離が2倍になることがあります。このように、一方が増えるともう一方が同じ分だけへる関係を「反比例」といい、そのときの比のことを「逆比」とよびます。
たとえば、120gのおもりを動滑車1つで持ち上げるとき、手で引く力は半分の60gですみます。でも、その代わりにおもりを10cm持ち上げるためには、ひもを20cmも引かなければなりません。力の比が「2:1」なら、距離の比はぎゃくの「1:2」になるのです。重さがちがう棒をつなげたときの重心を見つけるときも、この逆比を使うと、どこでつり合うかがすぐに見つかります。
ピラミッドのような巨大な石を運ぶときも、昔の人はこの「逆比」の考え方を使っていました。小さな力で重いものを動かすには、長い距離を動かす必要があるという自然のルールを、道具を使ってうまく利用していたのですね。
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