- 核兵器が実戦で使用される戦争のことで、人類の存続を脅かす壊滅的な被害をもたらす事態を指します。
- 冷戦期にはアメリカとソ連による核軍拡競争が激化し、偶発的な衝突から世界が滅亡するリスクが常に意識されてきました。
- 現代では国際連合を中心に、核不拡散条約(NPT)などの枠組みを通じて、核戦争の防止と核兵器の廃絶に向けた議論が続けられています。
解説
核戦争は、原子爆弾や水素爆弾といった核兵器が投入される戦争です。一度発生すれば、爆発による直接的な破壊だけでなく、放射性降下物(死の灰)による広範囲の汚染や、煙が太陽光を遮ることで地球の気温が急激に下がる「核の冬」といった地球規模の環境破壊を引き起こすと考えられています。
第二次世界大戦末期に広島と長崎へ原子爆弾が投下されて以降、実戦での使用はありませんが、冷戦時代には「抑止力」として核保有が進みました。これは、相手から核攻撃を受ければ自らも核で反撃し、双方が全滅するという「相互確証破壊(MAD)」の論理に基づいています。しかし、この均衡は常に不安定であり、現在も国際社会における最大の安全保障上の課題となっています。
コラム
国際連合(国連)は、核戦争を防ぎ世界の平和を維持するために重要な役割を担っています。特に安全保障理事会は、世界の平和と安全に直接の責任を持ち、アメリカ・ロシア・イギリス・フランス・中国の5つの常任理事国と、選挙で選ばれる10の非常任理事国で構成されています。常任理事国には、1カ国でも反対すれば決議が成立しない「拒否権」が与えられており、これが核保有国間の利害調整に影響を与えています。
また、持続可能な開発目標(SDGs)の目標16「平和と公正をすべての人に」においても、あらゆる形態の暴力とそれに関連する死亡率を減少させることが掲げられており、核戦争の回避は人類共通の最優先課題といえます。