- 山頂から山頂、あるいは山頂からふもとへと続く、周囲よりも標高が高い部分の連なりのこと。
- 地形図上では、等高線が標高の低い方(外側)に向かって凸状に張り出している部分として判別される。
- 雨水を左右の斜面へと振り分ける「分水嶺」の役割を果たし、見晴らしが良いため登山道に利用されることが多い。
解説
地形図において尾根を特定する際は、等高線の湾曲する方向に注目します。等高線が標高の高い方から低い方へ向かって、指を突き出したように張り出している場所が尾根です。これに対し、等高線が標高の高い方へ食い込んでいる場所は「谷」と呼ばれます。尾根は周囲の地形よりも一段高くなっているため、土砂崩れなどのリスクが谷に比べて低く、古くから尾根沿いに道が作られてきました。
地形図の読解では、縮尺に基づいた実際の距離や面積の計算も欠かせません。例えば、2万5千分の1の地形図では1cmが250m、5万分の1の地形図では1cmが500mを示します。もし地図上で2cm四方の正方形の範囲があれば、5万分の1の地図では実寸で1km四方となり、その面積は1平方キロメートル(100ヘクタール)と算出できます。こうした計算は、土地の広さや移動時間を把握する上で非常に重要です。
コラム
尾根は、土地利用の面でも特徴が見られます。傾斜が急な尾根付近では針葉樹林が広がり、斜面が緩やかになるふもと付近では茶畑や果樹園として利用されることがあります。一方、尾根に囲まれた低い場所(谷)には水が集まりやすいため、水田が作られるのが一般的です。
また、尾根の中でも特に高い山々を繋ぐ主要な線は「稜線(りょうせん)」と呼ばれます。尾根は視界を遮るものがないため、方位磁針(コンパス)を使って現在地を確認する際の良い目印となります。例えば、特定の駅から見てどの方向に観音山のような目立つ尾根があるかを特定することで、地図上での自分の位置を正確に把握することが可能になります。