まとめ
【定義】
空気よりも密度が小さく(軽く)、かつ水に溶けやすい性質を持つ気体を捕集するための方法。集気びんなどの容器の口を下向きに固定し、導入管を奥まで差し込んで空気を下方に追い出すことで気体を溜める。
学習の要点
- 重要語句:アンモニア、密度、水溶性
- 用語の意義:気体の物理的性質(重さと溶けやすさ)に基づいて適切な捕集法を選択することは、実験の基本である。
解説
気体を捕集する方法には、水上置換法、下方置換法、上方置換法の3種類がある。このうち上方置換法は、空気(平均分子量約29)に比べて密度が小さく、かつ水に極めて溶けやすいために水上置換法が適用できない気体に対して用いられる。
具体的な手順としては、集気びんの口を下向きにして保持し、ガラス管をびんの底(上部)近くまで差し込む。発生した気体はびんの上部に溜まり、もともと中に入っていた空気は密度差によって押し下げられ、下方の口から排出される。
代表的な対象気体はアンモニア(分子量17)である。アンモニアは水に非常に溶けやすいため、水槽を用いる水上置換法では回収効率が極めて悪くなる。そのため、この上方置換法が選択される。
補足
アンモニア以外で中学・高校レベルで登場する主要な気体の多くは、水に溶けにくいものは水上置換法、水に溶けて空気より重いものは下方置換法で集められる。上方置換法が必要となるのは事実上アンモニアのみであることが多い。
参照: 学習指導要領準拠資料
小学生のみなさんへ
上方置換法(じょうほうちかんほう)とは、空気よりも軽くて、水に溶けやすい性質をもった「気体」を集める方法のことです。
まず、集気びんの口を下に向けて置きます。そこにストローのような管を入れて気体を送り込むと、気体は空気よりも軽いので、びんの上のほうにたまっていきます。もともとびんの中に入っていた空気は、あふれて下から出ていくため、中を目的の気体だけでいっぱいにすることができます。
水に溶けてしまう気体は「水上置換法(すいじょうちかんほう)」では集められません。また、空気より重い気体は下にたまるので「下方置換法(かほうちかんほう)」を使います。このように、気体の「重さ」と「水への溶けやすさ」によって、集め方を使い分けることが大切です。
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