- 海や湖において、天然の魚介類を採捕した重量の合計のこと。
- 人工的に稚魚を放流して管理・育成する「養殖業」による生産量は含まない。
- 日本の統計では、都道府県別の水産業の規模や特徴を比較する際の重要な指標となる。
解説
海面漁獲量は、日本の水産業の現状を把握するための基本的な統計データです。主に「遠洋漁業」「沖合漁業」「沿岸漁業」の3つによる成果を指し、自然界に生息する資源をどれだけ採取したかを示します。これに対し、生け簀などで人間が管理して育てるものは「海面養殖業」として区別されます。
都道府県別のデータを見ると、広大な大陸棚や寒流・暖流が交わる好漁場を持つ北海道が、全国の漁獲量の約4分の1を占めるなど圧倒的な1位となっています。一方で、栃木県のような内陸県(海がない県)では、海面漁獲量は当然ながら「0」となります。このように、地理的条件が数値にダイレクトに反映されるのが特徴です。
コラム
日本の海面漁獲量は、1980年代のマイワシの大量漁獲期をピークに減少傾向にあります。これには、排他的経済水域(EEZ)の設定による遠洋漁業の衰退や、地球温暖化に伴う海水温の変化、過剰な漁獲による資源の枯渇などが影響しています。
現在では、資源を保護しながら持続可能な漁業を行うために、魚種ごとに獲ってよい量を決める「漁獲可能量(TAC)制度」などが導入されています。統計を読み解く際は、単なる数字の大小だけでなく、その背景にある環境変化や国際的な規制についても考慮する必要があります。