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硫酸バリウム

硫酸バリウム

出典: Wikipedia
一般小学生

まとめ

硫酸バリウム
硫酸と水酸化バリウムの中和反応によって生成される、水に溶けにくい白色の塩
  • 水や酸に対して極めて溶解度が低く、化学的に非常に安定した物質である
  • X線を透過しにくい性質を持ち、医療現場では胃の造影剤として広く利用される
  • 中和反応の過程で白色沈殿を生じ、水溶液中のイオン濃度を低下させる

解説

硫酸バリウム(BaSO4)は、中学校や高校の化学で「中和反応」と「沈殿」を学ぶ際の代表的な物質です。硫酸(H2SO4)と水酸化バリウム(Ba(OH)2)を反応させると、以下の化学反応式に従って硫酸バリウムと水が生成されます。

Ba(OH)2 + H2SO4 → BaSO4 + 2H2O

この反応の最大の特徴は、生成物である硫酸バリウムが水に溶けずに「白色沈殿」となる点です。一般的な中和反応(塩酸と水酸化ナトリウムなど)と比較すると、水溶液の状態に大きな違いが現れます。

項目 塩酸 + 水酸化ナトリウム 硫酸 + 水酸化バリウム
生成される塩 塩化ナトリウム(NaCl) 硫酸バリウム(BaSO4)
水への溶解性 よく溶ける ほとんど溶けない
沈殿の有無 なし(透明なまま) あり(白色沈殿)
電流の変化 中和点でも電流が流れる 中和点で電流がほぼ流れない

図24などの実験データに見られる通り、硫酸バリウムが生成される反応では、反応が進むにつれて水溶液中のイオンが沈殿として取り除かれるため、電気伝導性が著しく低下します。これは、イオンが自由に動けなくなるためです。

コラム

硫酸バリウムが医療用の造影剤として用いられるのは、バリウム原子が重く、X線を遮断する能力が高いからです。本来、バリウムイオン(Ba2+)は人体にとって強い毒性を持ちますが、硫酸バリウムは水や胃酸(塩酸)にも一切溶けないため、消化管から吸収されることなく安全に体外へ排出されます。

また、工業的には塗料の充填剤やプラスチックの配合剤、さらには高品質な紙の光沢を出すための顔料としても利用されており、私たちの生活の至る所で役立っています。

小学生のみなさんへ

硫酸りゅうさんバリウムは、理科の実験で酸性さんせいとアルカリ性の液体を混ぜたときにできる「白いこな」のような物質です。この物質は水に溶けないという大きな特徴があります。

みなさんは、健康診断などで「バリウムを飲む」という話を聞いたことはありませんか?これは、硫酸りゅうさんバリウムがレントゲンの光を通しにくい性質を利用して、胃の形をはっきりと写し出すために使われているのです。水に溶けないので、体に吸収されずに外へ出ていくため、安心して使うことができます。

ルラスタコラム

バリウムそのものは体に毒がある物質ですが、硫酸バリウムになると水にも胃酸にも絶対に溶けないほど結びつきが強くなるため、毒性がなくなります。化学の力で性質が変わる不思議な例ですね。

テストでの問われ方・理解度チェック

【基礎】 硫酸と水酸化バリウムを混ぜたとき、硫酸バリウムができる反応を何というか。
中和反応(ちゅうわはんのう)
【応用】 硫酸と水酸化バリウムの中和反応において、反応が進むにつれて水溶液に電流が流れにくくなるのはなぜか。
硫酸バリウムは水に溶けず沈殿するため、水溶液中のイオンが減少して電流が流れにくくなる。
【実践】 バリウムイオンには毒性があるが、なぜ硫酸バリウムは胃の検査薬(造影剤)として安全に使用できるのか。
硫酸バリウムは水や酸に極めて溶けにくく、体内に吸収されることなくそのまま排出されるため。

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