キップの装置

キップの装置

出典: Wikipedia
一般小学生

まとめ

キップの装置
粒状の固体液体の反応によって気体発生させ、その発生量をコックの開閉で自動的に調節できる実験装置

解説

キップの装置は、1844年にオランダの薬剤師ペトルス・キップによって考案された、気体を効率的に発生させるためのガラス製器具です。この装置は、縦に並んだ3つの容器が組み合わさった構造をしています。中央の容器に粒状の固体(石灰石亜鉛など)を入れ、上部の容器から液体(希塩酸や希硫酸など)を注ぎ入れることで使用します。

最大の特徴は、気体の発生を自動で制御できる点にあります。コックを開けると、液体が中央の容器に流れ込み、固体と接触して反応が始まります。逆にコックを閉じると、発生した気体の逃げ場がなくなり、中央容器内の圧力が高まります。この圧力によって液体が下部容器へと押し下げられ、固体と液体の接触が断たれるため、反応が自動的に停止する仕組みです。

状態 コック 内部の圧力 反応の様子
使用中 開く 低い 液体が上昇し、固体と接触して気体が発生する
停止中 閉じる 高い 気体の圧力で液体が押し下げられ、反応が止まる
コラム

この装置を使用する際は、固体の形状に注意が必要です。粉末状の薬品を使用すると、中央の容器のくびれ部分から下の容器へ落ちてしまったり、反応が急激に進みすぎたりするため、必ず粒状の固体を用います。主に水素(亜鉛と希硫酸)、二酸化炭素石灰石と希塩酸)、硫化水素(硫化鉄と希塩酸)などの発生に利用されます。

小学生のみなさんへ

キップの装置そうちは、ほしいときにほしい分だけガス(気体)を作ることができる、とても便利な道具です。理科の実験で、水素や二酸化炭素を作るときに使われます。

使い方はかんたんです。つまみを回して出口を開けると、中の液体とつぶ状の石がくっついて、シュワシュワとガスが出てきます。逆につまみを閉めると、たまったガスの圧力あつりょくで液体が押し返され、石と離れます。すると、自動的にガスを作るのが止まるのです。

ルラスタコラム

この装置を発明したのは、オランダのキップさんという薬剤師さんです。180年以上も前に考え出された仕組みですが、電気を使わずに自動で反応を止めるアイデアは、今でも理科の教科書にのるほどすぐれています。

テストでの問われ方・理解度チェック

【基礎】 キップの装置の最大の特徴は何ですか
コックの開閉によって、気体の発生を自動的に開始・停止させることができる点
【応用】 キップの装置で反応させる固体として、粉末ではなく「粒状」のものを用いるのはなぜですか
粉末だと中央の容器の隙間から下の容器へ落ちてしまうほか、反応面積が大きすぎて急激に気体が発生し、制御が困難になるため
【実践】 コックを閉じたとき、なぜ気体の発生が止まるのか、その仕組みを説明しなさい
コックを閉じると発生した気体が容器内にたまって圧力が上がり、その圧力によって液体薬品が押し下げられて固体薬品と離れるため

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