液化天然ガス(LNG)は、メタンを主成分とする天然ガスをマイナス162度まで冷却して液体にした資源のことです。Liquefied Natural Gasの略称で、気体の状態に比べて体積が約600分の1になるため、大量輸送や貯蔵に適しています。
解説
天然ガスを液体にすることで、パイプラインが敷設できない遠隔地へも専用の「LNG船」を用いて大量に運ぶことが可能になります。日本はエネルギー資源の多くを海外に依存しており、オーストラリアやマレーシア、中東のカタールなどから多くのLNGを輸入しています。
環境面では、石炭や石油などの他の化石燃料と比較して、燃焼時の二酸化炭素(CO2)排出量が少なく、硫黄酸化物(SOx)をほとんど排出しないという特徴があります。このため、地球温暖化対策や大気汚染防止の観点から、比較的クリーンなエネルギー源として位置づけられています。
コラム
日本国内では、主に火力発電の燃料として利用されるほか、家庭や工場で使われる都市ガスの原料としても欠かせない存在です。また、近年では環境負荷を低減するために、大型トラックや船舶の燃料としてLNGを活用する動きも広がっています。
なお、天然ガスから不純物を取り除いて液化するプロセスが必要なため、生産コストや専用の受け入れ基地(LNG基地)の建設には多額の投資が必要となりますが、エネルギー安全保障の観点から非常に重要な資源となっています。