まとめ
- ピペット
- 液体を吸い上げて、一定量または少量を正確に量り取ったり移動させたりするために用いる理化学実験用の器具
解説
ピペットは、実験において液体の体積を正確に計量し、別の容器へ移送するために用いられる器具です。中学校や高校の理科実験で最も一般的に使用されるのは「駒込ピペット」で、先端にゴム球を装着して少量の液体を滴下するのに適しています。中和滴定などの精密な定量分析では、特定の体積を極めて正確に量り取る「ホールピペット」や、目盛りに沿って任意の量を量る「メスピペット」が使い分けられます。
具体的な実験例として、塩酸にBTB液を加え、水酸化ナトリウム水溶液をピペットで少しずつ滴下して中和させる操作が挙げられます。この際、液面の最も低い部分(メニスカス)を標線に合わせることで正確な量を測り取ります。反応後の液をスライドガラス上で蒸発させ、残った固体を顕微鏡で観察する一連の手順において、ピペットによる正確な滴下は実験結果の信頼性を支える重要な工程となります。器具の種類によって先端に残った一滴の扱いが異なるため、正しい使用法を遵守することが不可欠です。
| 種類 | 主な特徴 | 主な用途 |
|---|---|---|
| 駒込ピペット | ゴム球を使用し、目盛りがある | 少量の液体の移動・滴下 |
| ホールピペット | 中央が膨らんでおり、標線が1本のみ | 一定量の正確な計量 |
| メスピペット | 細長い管に細かい目盛りがある | 任意の量の計量 |
ピペットを使用する際は、安全のために決して口で直接吸い上げてはいけません。必ず安全ピペッターやゴム球を使用します。また、使用後は速やかに洗浄し、ガラス部分を乾燥させて保管します。特にホールピペットなどは、内部が汚れていると液切れが悪くなり、計量誤差の原因となるため、常に清潔に保つ必要があります。
ピペットは、理科の実験でえき体をすい上げたり、一てきずつ落としたりするときに使う道具です。一番よく使われるのは、先にゴムの玉がついた「駒込ピペット」という種類です。
使い方のコツは、えき体の中にピペットを入れる前に、まず指でゴムの玉をおして空気を追い出しておくことです。そのあとでえき体に入れ、指をゆるめると、えき体がすい上げられます。えき体を出すときは、ピペットをまっすぐ立てて、しずかにゴムをおしましょう。使い終わったら、ゴムの玉をはずして、ガラスの部分をきれいに洗ってかわかします。
「駒込ピペット」という名前は、東京にある駒込病院の院長先生が考え出したことからつけられました。もともとは、伝染病の患者さんの検査を安全に行うために作られた、日本生まれの便利な道具なんですよ。
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