- 太平洋を囲む国々の間で、関税を撤廃したり共通のルールを構築したりすることで、貿易や投資を活発にするための経済連携協定です。
- 物品の関税だけでなく、サービス、知的財産、電子商取引、労働、環境など、幅広い分野における高度なルールを定めています。
- アメリカの離脱後、日本を含む11カ国で「TPP11(CPTPP)」として発効し、現在はイギリスなどの新規加盟も進んでいます。
自由貿易協定CPTPP関税撤廃経済連携協定世界貿易機関
解説
TPPは、太平洋を囲む国々が一つの巨大な自由経済圏を作ることを目的とした協定です。最大の特徴は、農産物や工業製品にかかる「関税」を原則としてゼロにすることです。これにより、日本の自動車などの輸出が有利になる一方で、海外から安い農産物が輸入されるようになるなど、国内の産業にも大きな影響を与えます。
また、単なるモノの売り買いだけでなく、21世紀型の新しいルール作りを行っている点も重要です。例えば、インターネットでの取引をスムーズにするルールや、アニメや音楽などの著作権を守る仕組み、さらには外資系企業が不当な扱いを受けないための投資ルールなどが含まれています。これにより、加盟国間でのビジネスがより透明かつ自由に行えるようになります。
コラム
もともとはアメリカを含む12カ国で署名されましたが、2017年にアメリカが離脱を表明しました。その後、残った11カ国(日本、カナダ、オーストラリア、ベトナム、メキシコなど)で内容を再調整し、「TPP11(正式名称:環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定、CPTPP)」として2018年に発効しました。
世界にはEU(欧州連合)やASEAN(東南アジア諸国連合)といった地域的な枠組みがありますが、TPPは地理的な近接性だけでなく、高いレベルの自由化を目指す点が特徴です。学習の際は、G7やBRICSといった他の国際的な枠組みとの役割の違いや、主要な加盟国の輸出品目(石油や鉱物資源、農産物など)を整理しておくと、現代社会や地理の理解が深まります。