- 食用とする部分が主に「葉」である野菜の総称で、レタス、キャベツ、ほうれん草などが代表的である。
- 鮮度の低下が早いため、大消費地に近い場所で生産される近郊農業と密接な関わりを持つ。
- 交通網や保冷技術の発達により、遠隔地の高原などで作られる抑制栽培も盛んに行われている。
解説
葉物野菜は、根菜類や果菜類と比較して水分含有量が多く、収穫後の鮮度劣化が非常に速いという性質があります。このため、かつては東京や大阪といった大都市の周辺地域で栽培し、収穫後すぐに市場へ供給する「近郊農業」が主体となってきました。特に関東地方では、水はけの良い火山灰土である関東ローム層が広がる台地を利用して、キャベツやほうれん草などの大規模な野菜生産が行われています。
近年では、高速道路網の整備やトラックの冷蔵技術(コールドチェーン)の向上により、産地の立地条件が多様化しています。例えば、夏場でも冷涼な気候を持つ長野県や群馬県の高原地帯では、その気候を活かして出荷時期を遅らせる「抑制栽培」が行われています。これにより、平地では生産が難しい夏場でも新鮮なレタスなどを都市部へ供給することが可能となりました。
コラム
農業における効率的な物流システムは、製造業における「ジャストインタイム方式」と同様の論理で運用されています。必要な時に必要な量だけを新鮮な状態で市場に届けることで、在庫リスクや廃棄ロスを最小限に抑えています。また、自動車産業が電気自動車(EV)への移行によって部品工場の再編を迫られているように、農業も植物工場の普及や自動化技術の導入により、従来の土地条件に縛られない新しい生産の形へと変化しつつあります。