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自転車のギア

一般小学生

まとめ

自転車のギア
輪軸の仕組みを応用し、ペダルをこぐ力と車輪の回転数の比率を調節する変速装置

解説

自転車のギアは、物理学における「輪軸」と「仕事の原理」を実用化した仕組みです。ペダル側のギア(チェーンリング)と後輪側のギア(スプロケット)をチェーンでつなぎ、それぞれの直径や歯数の比率を変えることで、入力する力の大きさと出力される回転距離の関係を調節します。これは、中心軸を共有する大小の円盤が回転する「輪軸」の原理そのものです。

具体的には、ペダル側のギアを大きく、後輪側のギアを小さくすると、ペダルを1回転させるだけで後輪が数回転するため、高速で走行できます。しかし、このとき必要な踏力(トルク)は大きくなります。逆に、上り坂などで後輪側のギアを大きくすると、小さな力で後輪を回せますが、その分ペダルをたくさん回さなければなりません。これは「道具を使っても仕事の合計量は変わらない」という仕事の原理に基づいています。

ギアの設定 ペダルをこぐ力 進む距離(回転数) 主な用途
重いギア(高速) 大きい 長い(多い) 平地・下り坂
軽いギア(低速) 小さい 短い(少ない) 上り坂・発進時
コラム

輪軸の計算例として、半径比が1:2の装置を考えてみましょう。100gのおもりを持ち上げる際、半径が2倍の大きな輪を回せば、半分の50gの力で済みます。ただし、おもりを10cm上げるためには、手を20cm動かす必要があります。逆に、半径が半分の小さな輪を回して持ち上げる場合は、200gの力が必要になりますが、動かす距離は5cmで済みます。自転車のギアチェンジは、この「力」と「距離」のトレードオフを状況に合わせて瞬時に切り替えているのです。

小学生のみなさんへ

自転車に乗っているとき、坂道でペダルが重くて大変だったことはありませんか?そんなときに役立つのが「ギア」という変速へんそく装置そうちです。ギアは、理科で習う「てこ」や「輪軸りんじゅう」の仕組みを使っています。

坂道では、後ろのタイヤについている歯車を大きくします。すると、ペダルをこぐ力は軽くなりますが、その代わりに足をたくさん動かしてペダルを回さないといけません。逆に、平らな道でスピードを出したいときは、後ろの歯車を小さくします。すると、ペダルは重くなりますが、一回こぐだけで自転車がぐんぐん前に進みます。

このように、力を小さくする代わりに動かすきょりを長くしたり、力を大きくする代わりにきょりを短くしたりすることを、理科では「仕事の原理げんり」と呼びます。道具を使っても、結局使うエネルギーの合計は変わらないという決まりがあるのです。

ルラスタコラム

競輪(けいりん)などの自転車レースで使う自転車には、実はギアが1つしかないものもあります。これは、ギアを切り替える仕組みをなくすことで、自転車を軽くし、足の力をダイレクトにタイヤへ伝えるためです。選手たちは、自分の足の力だけで坂道も平地も走り抜けるんですよ!

テストでの問われ方・理解度チェック

【基礎】 自転車のギアにおいて、上り坂でペダルを軽くするために後輪側のギア(スプロケット)を大きくした場合、ペダルを回す回数はどうなるか
ペダルを回す回数は増える
【応用】 半径比1:3の輪軸を用いて300gの物体を持ち上げる際、半径が大きい方の輪を回すと必要な力は何gになるか。また、その理由を答えなさい
100g。理由は、仕事の原理により、動かす距離が3倍になる代わりに必要な力は3分の1(300÷3)で済むため
【実践】 自転車のギアを「重い(高速)」設定にした際、仕事の原理の観点から、エネルギーの総量についてどのようなことが言えるか
道具(ギア)を使用しても仕事の総量は変わらないため、大きな力が必要になる分、少ない回転数で長い距離を進むことができ、エネルギーの効率自体は変化しない

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