解説
戦前の日本では、1925年に普通選挙法が制定されましたが、選挙権は「25歳以上の男子」に限定されており、女性には認められていませんでした。市川房枝らによる婦人参政権獲得運動が続けられてきましたが、戦時下の体制では実現に至りませんでした。
第二次世界大戦に敗北した後、日本を占領したGHQのマッカーサーは、日本の民主化を進めるために女性の解放を強く求めました。これを受けて1945年12月に選挙法が改正され、翌1946年4月の総選挙で初めて女性の参政権が行使されました。この選挙では多くの女性が投票所に足を運び、日本初の女性国会議員が誕生するという歴史的な転換点となりました。
コラム
婦人参政権の実現は、治安維持法の廃止や労働組合法の制定、教育の自由化などと並ぶ戦後改革の象徴です。世界に目を向けると、1893年のニュージーランドを皮切りに、第一次世界大戦後には欧米諸国で急速に広がりました。
江戸時代には「入り鉄砲に出女」という言葉があったように、女性の社会的な自由は厳しく制限されていました。戦後の参政権獲得は、単なる投票権の付与にとどまらず、法の下の平等を定めた日本国憲法の精神を具現化する大きな一歩であったといえます。