- 岡山県南部に位置し、瀬戸内海に面した湾。
- 江戸時代から昭和にかけて大規模な干拓事業が行われ、広大な農業用地が造成された。
- 湾の一部を堤防で締め切って作られた「児島湖」は、世界最大級の人造淡水湖として知られる。
解説
児島湾は、かつては多くの島々が点在する海域でしたが、江戸時代から現代に至るまで継続的に干拓が行われてきました。この事業の目的は、人口増加に伴う食糧不足を解消するために、海を陸地化して広大な水田を確保することにありました。
特に戦後の国営事業では、湾の入り口を全長約1.5kmの堤防で締め切る「児島湾締切堤防」が建設されました。これにより誕生した「児島湖」は、海水の流入を防ぐことで塩害を克服し、周辺の干拓地に安定した農業用水を供給する役割を担っています。現在、この干拓地は岡山県を代表する穀倉地帯となっています。
コラム
児島湾の周辺インフラとして重要なのが、本州と四国を結ぶ「本州四国連絡橋(児島・坂出ルート)」、通称「瀬戸大橋」です。このルートは、上段が自動車専用道路、下段が鉄道(JR瀬戸大橋線)という世界最大級の道路・鉄道併用橋となっています。
本州四国連絡橋には他に「神戸・鳴門ルート」と「尾道・今治ルート(しまなみ海道)」がありますが、鉄道が通っているのはこの児島・坂出ルートのみです。また、しまなみ海道とは異なり、瀬戸大橋には自転車や歩行者が通行できる専用道路は設置されていない点も、地理学習における重要な識別ポイントです。