- 国際通貨基金のことで、世界の通貨制度の安定と円滑な貿易の発展を目的とする国際機関。
- 加盟国が国際収支の悪化などで外貨不足に陥った際、一時的に資金を融通して経済危機を防ぐ役割を持つ。
- 1944年のブレトン・ウッズ会議に基づき、戦後の国際経済秩序を支える柱として設立された。
解説
IMFは、世界各国の通貨の価値を安定させ、自由な貿易が行われる環境を整えるための組織です。特定の国が経済的に行き詰まり、他国への支払いが困難になると、その影響は世界全体に波及してしまいます。IMFはこうした事態を防ぐため、加盟国から集めた資金を財源として、危機に直面した国へ短期的な融資を行います。
歴史的には、第二次世界大戦後の混乱を防ぐために誕生しましたが、冷戦期やその終結時にも重要な役割を果たしました。例えば、1989年のベルリンの壁崩壊や1990年のドイツ統一、1991年のソ連解体といった激動の時代において、旧共産圏の国々が市場経済へと移行する際の経済的な支援や体制整備を支えました。また、冷戦によって分断されていたベトナムや朝鮮半島の国々など、世界各地の経済安定化に関与し続けています。
コラム
IMFと並んで「ブレトン・ウッズ体制」を支える組織に世界銀行(IBRD)があります。IMFが「短期的な資金繰り」を助けるのに対し、世界銀行は道路やダムの建設といった「長期的な開発」を支援するのが主な目的です。
なお、IMFが融資を行う際には、その国の経済を立て直すために「構造調整プログラム」と呼ばれる厳しい条件(予算の削減や増税など)を課すことが一般的です。これが支援を受ける国の国民生活に大きな負担を強いることもあり、その支援のあり方については国際的な議論の対象となることもあります。