- 個人の私生活上の事柄を、みだりに公開されない法的保障のこと。
- 現代では「自己に関する情報をコントロールする権利」として、より積極的に捉えられている。
- 日本国憲法第13条の「幸福追求権」を根拠とする「新しい人権」の一つ。
解説
プライバシーの権利は、もともとアメリカで「一人にしておいてもらう権利」として提唱されました。かつては、自分の秘密を勝手に公開されないという消極的な側面が中心でしたが、高度情報化社会の進展に伴い、行政機関や企業が大量の個人情報を保有するようになったため、自分の情報を自分で管理・確認する「自己情報コントロール権」としての性格が強まりました。
現代社会において、SNSの普及はプライバシーのあり方に大きな影響を与えています。インターネット上での不用意な発言や写真の投稿は、個人のプライバシーを侵害するだけでなく、内容によっては侮辱罪や名誉毀損罪といった法的責任を問われる可能性もあります。また、情報通信技術の利用能力の差(デジタル・デバイド)によって、自らの情報を守る力に格差が生じていることも現代的な課題となっています。
コラム
プライバシーに関連する権利として、自分の顔や姿を勝手に撮影・公表されない「肖像権」や、有名人の氏名・肖像が持つ経済的価値を保護する「パブリシティ権」などがあります。また、個人情報の適切な取り扱いを定めた「個人情報保護法」は、民間事業者も含めた情報管理の指針となっています。
社会調査や資料読解においては、世帯の形態(母子世帯など)による経済的格差と、それに伴う生活環境のプライバシー確保の難しさなどが議論の対象となることもあります。情報を扱う際は、法的な責任だけでなく、倫理的な配慮も不可欠です。