- 核兵器を持つ国が増えることを防ぎ、将来的な核廃絶を目指すための国際条約。
- 米国・ロシア・英国・フランス・中国の5カ国のみに保有を認め、それ以外の国の保有を禁止している。
- 非保有国には原子力の平和利用を認める一方、保有国には核軍縮の交渉を行う義務を課している。
解説
NPT(核拡散防止条約)は、1970年に発効した国際的なルールです。この条約の大きな目的は、核兵器がこれ以上世界に広がらないようにすること(核不拡散)、すでに核兵器を持っている国がそれを減らしていくこと(核軍縮)、そして原子力を平和のために使うこと(原子力の平和利用)の3つです。
条約の中では、1967年以前に核兵器を爆発させた5カ国(アメリカ、ロシア、イギリス、フランス、中国)だけを「核兵器保有国」と定義しています。これ以外の国が核兵器を持つことは厳しく禁止されていますが、その見返りとして、発電などの平和な目的で原子力を使う権利が保障されています。しかし、保有国が核軍縮を十分に進めていないことや、条約に加わっていない国が核開発を行うなど、多くの課題も抱えています。
コラム
NPTの運用状況を確認するため、5年ごとに「NPT再検討会議」が開催されます。2022年にニューヨークの国連本部で行われた会議では、日本の岸田総理大臣が日本の総理として初めて出席し、核兵器のない世界に向けた決意を表明しました。
なお、インド、パキスタン、イスラエルはこの条約に参加しておらず、北朝鮮は脱退を宣言するなど、世界の安全保障における大きな議論の対象となっています。日本は唯一の戦争被爆国として、この条約を基盤としながら核廃絶を訴え続けています。