- 日本の行政権を担当する最高機関であり、内閣総理大臣と国務大臣によって構成される合議体です。
- 国会が成立させた法律や予算に基づき、実際の国家運営(行政)を執行する役割を担います。
- 議院内閣制の下、行政の遂行について国会に対し連帯して責任を負う仕組みとなっています。
解説
内閣は、国会議員の中から国会の議決によって指名される内閣総理大臣と、その総理大臣によって任命される国務大臣で組織されます。主な職務には、法律案や予算の作成、条約の締結、外交関係の処理、政令の制定、そして天皇の国事行為に対する助言と承認が含まれます。これらの意思決定は「閣議」と呼ばれる会議で行われ、全会一致を原則として内閣の方針が決定されます。
また、日本は「議院内閣制」を採用しているため、内閣は衆議院の信任に基づき成立します。もし衆議院で内閣不信任決議案が可決された場合、内閣は10日以内に衆議院を解散するか、あるいは総辞職を選ばなければなりません。このように、立法権を持つ国会と行政権を持つ内閣が互いに抑制し合うことで、権力の暴走を防ぎ、民主的な政治が保たれています。
コラム
日本の内閣制度は、1885年に伊藤博文によって創設されました。明治時代の大日本帝国憲法下では、各大臣は天皇を助ける「輔弼(ほひつ)」の立場にあり、天皇に対して個別に責任を負う形式でした。しかし、戦後の日本国憲法では主権が国民に移り、内閣は国会の信任に基づく行政の主体として、より明確な責任と権限を持つ組織へと変化しました。
現代では、政府の役割を最小限に抑える「小さな政府」と、社会保障などを充実させる「大きな政府」という2つの考え方があり、内閣がどのような政策を優先するかによって国民の生活や税負担のあり方が大きく変わる点も重要な学習ポイントです。