国際連合(国連)は、1945年10月に発足した、世界の平和と安全を維持し、諸国間の友好関係を築くことを目的とした世界最大の国際組織です。第二次世界大戦を防げなかった国際連盟の反省に立ち、より強力な権限を持って設立されました。ニューヨークに本部を置き、現在では平和維持だけでなく、人権保護、経済発展、環境保護(SDGs)など、多岐にわたる地球規模の課題に取り組んでいます。
解説
国際連合が設立された最大の背景は、第二次世界大戦という人類史上最大の惨禍への反省です。前身である国際連盟には、アメリカが不参加であったことや、平和を乱す国に対して「経済的な制裁」しか行えなかったという構造的な弱点がありました。
これに対し、国際連合では経済制裁だけでなく、必要に応じて軍隊(国連軍や平和維持活動:PKO)を派遣し、武力による強制措置を取ることが可能になりました。これが国際連盟との決定的な違いです。組織の中心となる「安全保障理事会」は、アメリカ、イギリス、フランス、ロシア、中国の5つの常任理事国と、選挙で選ばれる10の非常任理事国で構成され、世界の安全保障に大きな権限と責任を持っています。
コラム
国連は設立当初から「冷戦(冷たい戦争)」という厳しい現実に直面しました。これは、自由主義のアメリカと社会主義のソ連(現在のロシアなど)による、直接の武力行使を伴わない激しい対立を指します。
安保理の常任理事国は、自分たちに不都合な決定を阻止できる「拒否権」を持っています。冷戦中はこの権利が多用されたため、国連が十分に機能しない場面が多く見られました。現在も、大国が関わる紛争に対してどのように実効性のある対応を行うかが、国連の抱える構造的な課題となっています。