首長とは、都道府県や市町村といった地方公共団体の行政を担う独任制の執行機関のことです。住民による直接選挙で選ばれ、都道府県知事や市町村長(市長、区長、町長、村長)がこれに該当します。
解説
日本の地方自治制度は、住民が議会の議員と首長の両方を直接選挙で選ぶ「二元代表制」を採用しています。首長は行政の責任者として、予算案の作成や条例案の提出、地方税の賦課徴収など、広範な権限を持っています。
首長と議会は対等かつ独立した関係にあり、互いにチェックし合う仕組みが整えられています。例えば、議会が首長に対して不信任決議を行った場合、首長は議会を解散させて住民の意思を問うことができます。逆に、議会が可決した条例や予算に異議がある場合、首長は「再議」を求めて議会にやり直しをさせることが可能です。この際、議会が再び成立させるには、出席議員の3分の2以上の賛成という厳しい条件が必要になります。
コラム
首長に立候補できる年齢(被選挙権)は、都道府県知事が30歳以上、市町村長が25歳以上と定められています。これは国政における参議院議員(30歳以上)と衆議院議員(25歳以上)の基準と一致しています。
また、首長の職務を外部から監視する「オンブズマン制度」や、有権者の3分の1以上の署名で首長の辞職を求める「解職請求(リコール)」など、住民が直接的に首長をチェックする仕組みも存在します。なお、東京23区(特別区)は一般の市区町村とは異なる特例がありますが、区長は一般の市町村長と同様に公選制によって選ばれます。