- 従業員数が300人未満の規模の工場を指し、日本の全工場数の約99%を占める。
- 日用品や伝統工芸品の製造のほか、大工場の製品に必要な部品を作る役割を担っている。
- 工場の数は圧倒的に多いが、生産額の合計は大工場に及ばないという特徴がある。
解説
日本の工業を支えているのは、数多くの「中小工場」です。統計(2018/2019年)によると、日本の工場全体のうち約99.0%が中小工場であり、そこで働く人の割合も約67.5%にのぼります。これに対し、出荷額(生産額)の割合は約47.0%となっており、1つひとつの工場が生み出す金額は大工場に比べると小さいものの、日本経済の基盤を支える重要な存在です。
中小工場の役割は多岐にわたります。身近な日用品や、西陣織や清水焼といった伝統工芸品を作る工場もあれば、自動車や家電製品などの大きな製品を作るための「部品」を専門に作る工場もあります。特に大工場の関連工場として部品を供給する形態は、日本の製造業の強みである「分業体制」を支えています。
コラム
中小工場は、景気の影響を受けやすいという課題も抱えています。不景気になると、親会社である大工場からの注文が減ったり、単価を下げられたりすることがあるためです。また、大工場に比べて機械化が遅れている場合もあり、労働生産性の向上が課題となっています。
一方で、特定の分野で世界シェアを持つ「町工場」も存在します。高い技術力を持ち、宇宙開発や医療機器の精密部品を作るなど、規模は小さくても世界に誇れる技術を持つ中小工場が日本各地で活躍しています。