まとめ
国勢調査とは、日本国内に居住するすべての人および世帯を対象として、人口、世帯、産業構造などの実態を明らかにするために5年ごとに行われる、国で最も重要かつ基本的な統計調査のことである。
解説
国勢調査は大正9年(1920年)に第1回が実施されて以来、10月1日を調査期日として5年おきに継続して行われている。この調査の最大の特徴は、住民票の有無や国籍を問わず、日本国内にふだん住んでいるすべての人を対象とする全数調査である点にある。調査項目は、氏名や性別、出生の年月といった基本情報から、就業の状態、所属する産業の種類、住居の形態まで多岐にわたる。
調査によって得られたデータは、単なる人口の集計にとどまらず、日本の社会経済の現状を把握するための不可欠な資料となる。例えば、衆議院議員選挙の小選挙区の区割り画定や、地方交付税の算定根拠として利用されるほか、将来の人口推計や防災計画、福祉サービスの整備など、国や地方公共団体が策定するあらゆる行政施策の基礎として活用されている。
国勢調査は、西暦の末尾が「0」の年には大規模調査、末尾が「5」の年には簡易調査として実施される。この調査結果を分析することで、出生と死亡の差による「自然増減」や、転入と転出の差による「社会増減」の推移を正確に把握することができる。
また、現代の日本においては、少子高齢化の進行を数値で捉えるための重要な指標となっている。例えば、総人口に占める65歳以上の割合が7%を超えると「高齢化社会」、14%を超えると「高齢社会」、21%を超えると「超高齢社会」と定義されるが、これらの判定も国勢調査の結果に基づいている。近年では、インターネットを利用した回答方式が導入されるなど、時代の変化に合わせた調査手法の効率化も進められている。
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