太平洋戦争の長期化に伴い、農村の主要な働き手であった男性が「赤紙」と呼ばれる召集令状によって戦場へ動員されたことで、国内の農業生産が大幅に減退し、国民の生活に必要な食料が著しく不足した状態を指します。
解説
アジア・太平洋における戦争が拡大し、戦線での兵士不足を解消するために「赤紙」による大量召集が強化されました。この召集は、家族を支え農業を担う中心的な働き手であっても例外なく行われたため、農村部では深刻な労働力不足に陥りました。その結果、米などの主食をはじめとする農作物の生産量が激減し、国民の命をつなぐための食料が足りなくなる「食料不足」が発生しました。
政府はこの事態を受け、限られた食料を国民に割り当てる「配給制」や、特定の品目を購入する際に必要な「切符制」を導入しました。これにより、国民は自由にお米や砂糖、マッチなどの生活必需品を購入することができなくなり、国家による厳格な物資統制の下で耐えがたい困窮生活を強いられることとなりました。
コラム
食料不足が深刻化する中、人々は空き地や学校の校庭、公園などを耕してサツマイモやカボチャを育てる「増産」に励みました。しかし、正規の配給だけでは生活できず、農村へ着物などを持って行き食べ物と交換してもらう「買い出し」や、法外な価格で取引される「闇市」での調達を余儀なくされるケースも多く見られました。