法律案の議決とは、国会において新しい法律を制定、あるいは既存の法律を改正・廃止するために提示された案に対し、各議院が意思表示を行う手続きのことです。
解説
日本の国会は衆議院と参議議の二院制を採用しており、法律案が法律として成立するためには、原則として両議院で可決される必要があります。通常、法律案はどちらの議院から先に審議を始めてもよいとされていますが、多くの場合、慎重な議論を経て多数決によって合否が判断されます。
もし、衆議院と参議院で異なる議決がなされた場合には、「衆議院の優越」が認められています。具体的には、衆議院で可決された法律案を参議院が否決した場合や、参議院が受け取ってから60日以内に議決しない場合、衆議院で出席議員の3分の2以上の多数で再び可決(再議決)すれば、その法律案は成立します。また、必要に応じて両議院の代表が集まって話し合う「両院協議会」を開くこともできますが、法律案に関しては開催は任意とされています。
コラム
なぜ衆議院に優越的な権限が与えられているのか。それは、衆議院は参議院に比べて任期が短く、さらに解散があるため、その時々の国民の意思をより敏感に反映していると考えられるからです。
なお、衆議院の優越が認められるものには、法律案のほかに「予算の議決」「条約の承認」「内閣総理大臣の指名」がありますが、それぞれルールが異なります。例えば、予算の議決については必ず衆議院から先に審議しなければならない「先議権」が憲法で定められており、法律案の場合よりも衆議院の権限がより強く設定されています。