- 岡山県岡山市に所在する、江戸時代を代表する大名庭園(回遊式庭園)です。
- 金沢の兼六園、水戸の偕楽園と並び「日本三名園」の一つに数えられています。
- 岡山藩主・池田綱政によって造営され、広大な芝生や旭川の景観を取り入れた造りが特徴です。
解説
後楽園は、江戸時代初期に岡山藩主の池田綱政が、自らの憩いの場や家臣・領民への公開を目的として造らせた庭園です。一般的な日本庭園が池や木々を密に配置するのに対し、後楽園は広大な芝生を大胆に配置している点が大きな特徴です。これは、当時の藩主が庭園内に田畑を設け、農作業の様子を眺めるなど、実用的な側面も持たせていた名残と言われています。
庭園の形式は「回遊式」と呼ばれ、園内を歩きながら刻々と変化する景色を楽しむことができます。中心にある「唯心山」という築山からは園内を一望でき、隣接する岡山城や周辺の山々を背景として取り入れる「借景」の技法も巧みに使われています。昭和27年には文化財保護法により「特別名勝」に指定されました。
コラム
「後楽園」という名称は、中国の古典『岳陽楼記』にある「天下の憂いに先だって憂い、天下の楽しみに後れて楽しむ」という一節に由来しています。また、東京都文京区にも「小石川後楽園」がありますが、あちらは水戸徳川家が造営したもので、岡山の後楽園とは別の庭園です。
地理的な知識として、岡山県は降水量が少なく温暖な「瀬戸内気候」に属しており、その気候を活かした果物栽培(桃やブドウなど)が盛んです。また、市町村の面積についても触れておくと、日本で最も面積が広い市は岐阜県高山市、次いで静岡県浜松市、栃木県日光市となっており、これらは中学・高校の地理試験で都市の記述問題として出題されることがあります。