- 気候変動や人間活動によって、もともと植物が生えていた土地が不毛な状態に変化する現象。
- 主な人為的要因として、過放牧、過耕作、森林伐採などが挙げられ、土地の生産力が著しく低下する。
- 一度進行すると回復が困難であり、食糧不足や貧困、生態系の破壊といった深刻な社会問題に直結する。
解説
砂漠化は、単に砂漠の面積が広がる現象だけを指すのではなく、土地の質が劣化し、植物が育たなくなるプロセス全体を指します。主な原因は大きく分けて2つあります。1つは地球温暖化や異常気象に伴う長期的な干ばつなどの自然要因です。もう1つは、人口増加を背景とした人間活動による人為的要因です。
特に開発途上国では、家畜を飼いすぎる「過放牧」や、土地を休ませずに農業を続ける「過耕作」、燃料としての「森林伐採」が深刻です。これらによって地表の植物が失われると、土壌が風や雨で流されやすくなり、さらに植物が育たなくなるという悪循環に陥ります。アフリカのサハラ砂漠南縁に位置するサヘル地域などは、砂漠化が最も激しい地域の一つとして知られています。
コラム
砂漠化は一国だけの問題ではなく、地球規模の課題です。1994年には「砂漠化対処条約」が採択され、国際的な協力体制が築かれました。具体的な対策としては、乾燥に強い樹木を植える植林活動や、土壌の水分を保つための灌漑技術の改善が進められています。
また、砂漠化は日本にも影響を及ぼしています。東アジアの乾燥地帯で砂漠化が進むと、そこから舞い上がった砂が「黄砂」として日本まで飛来し、視界の悪化や健康被害、精密機械への影響などを引き起こします。このように、遠く離れた地域の土地劣化が、私たちの生活にも密接に関わっているのです。