南アメリカ大陸の北部を横断し、ブラジルなどを経由して大西洋に注ぐ世界最大級の河川。全長は約6,400km以上とナイル川に次ぐ世界第2位ですが、流域面積は約705万平方キロメートルに達し、世界第1位の広さを誇ります。莫大な流量を誇り、地球全体の気候維持において極めて重要な役割を担っています。
解説
アマゾン川は、アンデス山脈を源流として広大なアマゾン盆地を形成しながら東へと流れる大河です。その最大の特徴は、他の追随を許さない圧倒的な水量にあります。流域の大部分が赤道直下の熱帯雨林気候区に属しており、年間を通じて多量の降水があります。これらの雨水が数多くの支流を通じて本流へと集まるため、海へと注ぐ淡水の量は全世界の河川合計の約5分の1を占めるほどです。
流域に広がる「セルバ」と呼ばれる広大な熱帯雨林は、莫大な量の二酸化炭素を吸収し酸素を供給するため、「地球の肺」とも称されます。しかし、近年の無秩序な森林伐採や開発は、生物多様性の喪失や地球温暖化を加速させる深刻な問題となっており、国際的な保護が強く求められています。また、ブラジルはこの豊かな自然資源を背景に発展してきましたが、一方で環境保護と経済開発のバランスが常に議論の的となっています。
コラム
アマゾン川が流れるブラジルは、かつてポルトガルの植民地であった歴史から、南米諸国の中で唯一ポルトガル語を公用語としています。日本との関わりも深く、20世紀前半には多くの日本人が移民としてアマゾン流域へ渡り、近代農業の発展に寄与しました。
地理的学習においては、ブラジルがBRICSの一角を占める経済大国であることや、日本との時差(リオデジャネイロとは12時間、マナウスとは13時間など)についてもあわせて把握しておくと、国際社会の理解がより深まります。