まとめ
【定義】
約4億年前(古生代シルル紀からデボン紀)にかけて、海洋のみに生息していた生物が陸上へと生息圏を拡大した現象。地球環境の劇的な変化と生物の適応が重なることで実現した、生命進化における重要な転換点である。
学習の要点
- 重要語句:光合成、らん藻(シアノバクテリア)、オゾン層、古生代
- 用語の意義:酸素濃度の急上昇と、紫外線遮断による陸上環境の整備が、生物の生存可能領域を劇的に広げた。
解説
地球誕生直後の過酷な環境が落ち着き、冷却によって海が誕生したことが生命の起源となった。当初、地表には強い紫外線が降り注いでいたため、生物は海中でしか生きることができなかった。
大きな変化をもたらしたのは、光合成を行う「らん藻類(シアノバクテリア)」の出現である。これらの活動によって大気中の酸素濃度が上昇し、成層圏にオゾン層が形成された。オゾン層が有害な紫外線を吸収・遮断するバリアとなったことで、陸上が生物にとって安全な居住空間へと変化した。
約4億年前の古生代において、まず植物(クックソニアなどの維管束植物)が上陸し、続いて節足動物、そして肺や頑丈なヒレを持つ初期の両生類が陸地へと進出した。これにより、多様な生態系が陸上にも形成されることとなった。
補足
植物の陸上進出に際しては、乾燥から身を守るためのクチクラ層の発達や、水分を運ぶための維管束の形成、体を支えるための組織(木質部)の進化が必要不可欠であった。
参照: 学習指導要領準拠資料
小学生のみなさんへ
いまから約4億年もまえに、生き物が海の中から陸の上へと住む場所を広げたことを「陸上進出」といいます。
もともと地球の陸の上には、太陽からの強い光(紫外線)が降り注いでいたため、生き物は海の中でしか暮らすことができませんでした。しかし、海の中にいた小さな生き物が「酸素」を作り続けたことで、空の高いところに「オゾン層」というバリアができました。
このバリアが体に悪い光をさえぎってくれたおかげで、生き物は陸の上でも安心して暮らせるようになりました。まずはコケやシダのような植物が広がり、そのあとに虫や両生類(カエルなどの仲間)が陸に上がってきました。
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