まとめ
【定義】
皆既月食の際、地球の本影に完全に入り込んだ月が、地球の大気で屈折したわずかな太陽光(赤い光)に照らされて呈する、赤みを帯びた暗い茶褐色のこと。
まとめ
- #皆既月食 #光の屈折 #散乱 #本影 #太陽光
- 用語の意義:月が地球の影に入っても完全に消えず、特有の色で見える理由を、地球の大気による光の性質(屈折と散乱)から理解するための重要な現象である。
解説
皆既月食は、太陽・地球・月が一直線上に並び、月が地球の濃い影(本影)の中に完全に入り込むことで発生する。この際、月は完全な暗闇に消えるのではなく、赤銅色(しゃくどういろ)と呼ばれる独特の赤黒い色で観測される。
この現象には、地球を取り囲む大気層が深く関わっている。太陽光が地球の大気を通過する際、大気がレンズのような役割を果たして光を内側に屈折させる。太陽光にはさまざまな波長の光が含まれているが、波長の短い青い光などは大気中の微粒子によって散乱され、月まで届くことはない。
一方、波長の長い赤い光は散乱されにくく、大気によってわずかに屈折して地球の影の内側へと入り込む。この影の中に回り込んだ赤い光が月面を照らすため、月は赤みを帯びた姿として映し出されるのである。月がどのような赤色に見えるかは、地球の大気中に含まれる塵や水蒸気の量などの条件によって変化する。
補足
大気中の塵が多い場合(大規模な火山噴火の後など)は、光がさらに遮られるため、月はより暗く黒っぽい赤色に見えることが知られている。
参照: 学習指導要領準拠資料
小学生のみなさんへ
皆既月食(かいきげっしょく)のときに、月が赤黒く見える色のことを「赤銅色(しゃくどういろ)」といいます。
月が地球のかげに完全にかくれると、ふつうなら月は真っ暗で見えなくなるはずです。しかし、地球のまわりには空気の層があります。太陽の光がこの空気の層を通るとき、光が少しだけ曲がって、かげの中にある月までとどきます。
太陽の光にはいろいろな色の光がまざっていますが、赤い光だけは空気の層を通りぬけやすく、月までたどりつくことができます。そのわずかな赤い光に照らされることで、月は赤っぽく見えるのです。
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