まとめ
【定義】
単位時間あたりに発生する気体の量、あるいは反応が進行する度合い。化学反応において、反応物から生成物へと変化する勢いを示す指標である。
学習の要点
- 重要語句:触媒、過酸化水素水、二酸化マンガン、比例関係、接触面積
- 用語の意義:反応物の量と生成量の関係(量的関係)と、反応を促進させる条件(速度論的条件)を区別して理解する。
解説
過酸化水素水に二酸化マンガンを加えて酸素を発生させる実験において、酸素が「発生する速さ」は、触媒である二酸化マンガンの量によって変化する。
二酸化マンガンは触媒としての性質を持ち、それ自体は反応の前後で変化しない。そのため、二酸化マンガンの量を増やしても、最終的に発生する酸素の総量(収量)には影響を及ぼさない。しかし、量が多いほど過酸化水素水と触れ合う表面積が増えるため、単位時間あたりの反応回数が増加し、酸素が発生する速さは速くなる。グラフ上では、二酸化マンガンの量が多いほど、初期の直線の傾きが急になることで示される。
一方で、発生する酸素の体積は、反応物である過酸化水素水の量(濃度および体積)に直接依存する。過酸化水素水の体積を2倍、3倍に増やすと、発生する酸素の体積もそれに対応して2倍、3倍へと比例して増加する。実験データに基づけば、二酸化マンガンの重さを0.1gから0.4gへと変化させても酸素の最終的な発生量は一定(例:300cm³)であるが、過酸化水素水の量を変えた場合には発生量が比例して増減することが確認できる。
補足
触媒は反応の活性化エネルギーを下げる経路を提供することで反応を加速させる。固体触媒の場合、反応速度は有効な表面積(接触面積)に大きく依存するため、粉末状にするなどして表面積を広げることで、発生する速さをより向上させることが可能である。
参照: 学習指導要領準拠資料
小学生のみなさんへ
「発生する速さ」とは、決まった時間の中に、どれだけの量のガス(気体)が出てくるかという「いきおい」のことです。
酸素を作る実験では、二酸化マンガンという黒い粒と、過酸化水素水という液体を使います。このとき、二酸化マンガンの量を増やしても、最後に出来上がる酸素の全体の量は変わりません。しかし、二酸化マンガンの量が多いほど、液体とぶつかる場所が増えるため、酸素が「シュワシュワ」と出てくる勢いは速くなります。
反対に、酸素の全体の量を増やしたいときは、もとになる過酸化水素水の量を増やします。過酸化水素水の量を2倍にすると、そこから生まれる酸素の量もぴったり2倍になります。このように、何かが増えたときにもう一方も同じように増える関係を「比例(ひれい)」と呼びます。
まとめると、二酸化マンガンは「速さ」に関係し、過酸化水素水は「できる量」に関係しているということを覚えておきましょう。
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