まとめ
【定義】
光合成と呼吸という正反対の化学反応が相補的に行われることで、環境内の酸素や二酸化炭素の濃度が一定に保たれ、生物群集が持続的に共生している状態。
学習の要点
- 重要語句:光合成、呼吸、炭素循環、生態系の平衡、生産者・消費者・分解者
- 用語の意義:植物の同化作用(光合成)と生物共通の異化作用(呼吸)が物質を循環させることで、密閉された環境下でも生命維持が可能になる仕組みを理解する。
解説
生物のつり合いは、植物による「光合成」と、植物・動物・微生物が行う「呼吸」の相互関係によって成立している。これら二つの反応は、物質の出入りとエネルギーの流れにおいて、完全な逆反応の関係にある。
光合成は、光エネルギーを利用して二酸化炭素と水から有機物(養分)と酸素を生成する過程である。一方、呼吸は酸素を用いて有機物を分解し、生命活動に必要なエネルギーを取り出すとともに、二酸化炭素と水を排出する。このサイクルにより、大気中や水中の気体濃度が極端に変動することなく維持される。
密閉された透明な容器内の生態系モデルを考えると、その仕組みがより明確になる。日光が照射される環境下では、水草などの生産者が酸素と有機物を供給し、エビなどの消費者がそれを利用して活動する。さらに、砂の中の細菌(分解者)が生物の排出物や死骸を無機物に分解し、再び植物が利用できる形に戻す。この「生産・消費・分解」の循環が機能することで、外部から物質を補給しなくても生物は生存し続けることができる。
補足
この動的な平衡状態は「生態系の恒常性(ホメオスタシス)」の一部であり、環境の変化に対して一定の復元力を持つが、過度な環境汚染や生物種の減少が起こると、このつり合いは崩壊する恐れがある。
参照: 学習指導要領準拠資料
小学生のみなさんへ
植物が行う「光合成」と、動物や植物が行う「呼吸」がうまく助け合うことで、まわりの空気や水の様子が一定に保たれることを「生物のつり合い」といいます。
植物は、太陽の光を浴びて、二酸化炭素と水から自分たちの栄養と「酸素」を作り出します。反対に、動物や植物は、酸素を使って栄養をエネルギーに変え、外へ「二酸化炭素」を出します。つまり、植物が作ったものを動物が使い、動物が出したものを植物が使うという、反対の動きがセットになっているのです。
たとえば、密閉した透明なビンの中に水草とエビを入れて光を当てると、エビは水草が作った酸素で呼吸し、水草はエビが出した二酸化炭素で光合成をして成長します。さらに、目に見えない小さな細菌が汚れを分解して、水草の肥料を作ります。このように、生き物たちが互いに関わり合うことで、閉じられた世界の中でも命のバトンがつながり続けていくのです。
記事の内容に誤りがありますか?
⚠️ 修正を提案する