まとめ
【定義】
物質に含まれる色素を化学反応によって分解または変質させ、色を失わせる働き。主に酸化反応を利用するものと、還元反応を利用するものの2種類に大別される。
学習の要点
- 重要語句:二酸化硫黄(SO2)、塩化水素(HCl)、還元作用、下方置換法、酸性雨
- 用語の意義:特定の気体が持つ化学的特性を理解し、それが産業利用や環境問題(公害)にどのように関与しているかを把握する。
解説
漂白作用を持つ代表的な気体に二酸化硫黄(SO2)がある。二酸化硫黄は硫黄を空気中で燃焼させることで発生し、無色で刺激臭を持つ。水によく溶けて亜硫酸(H2SO3)となり、この過程で強い還元作用を示すことで、色素から酸素を奪い白く変化させる。
実験においては、赤い花びらを二酸化硫黄の入った集気びんに入れると、色が抜けて白くなる様子が観察される。二酸化硫黄は空気よりも密度が大きいため、下方置換法によって捕集される。また、化石燃料の燃焼などに伴い排出される二酸化硫黄は、光化学スモッグや酸性雨の直接的な原因物質となるため、環境への影響が極めて大きい。
一方、塩化水素(HCl)も同様に空気より重く、下方置換法で集められる性質を持つが、漂白作用そのものは持たない。塩化水素は濃塩酸を加熱することで発生し、水に溶けると強酸である塩酸となる。これら両気体の性質を比較し、発生方法や捕集方法、特有の化学反応を整理することが重要である。
補足
二酸化硫黄による漂白は「還元型」と呼ばれ、空気中の酸素によって再び酸化されると色が戻ることがある。これに対し、塩素(Cl2)などによる漂白は「酸化型」であり、色素の構造を根本から破壊するため、一般に漂白効果の持続性が高い。
参照: 学習指導要領準拠資料
小学生のみなさんへ
「漂白作用(ひょうはくさよう)」とは、ものの色をぬいて、白くしたり、うすくしたりする力のことです。
理科の実験で使う「二酸化硫黄(にさんかいおう)」というガスには、この漂白作用があります。たとえば、赤い花びらを二酸化硫黄の中に入れると、色がぬけて真っ白になります。このガスは、硫黄(いおう)を燃やすことで作ることができます。
二酸化硫黄や、塩酸のもとになる「塩化水素(えんかすいそ)」というガスは、どちらも空気より重いという特徴があります。そのため、ビンの口を上に向けて、底の方にガスをためる「下方置換法(かほうちかんほう)」という方法で集めます。
また、二酸化硫黄は、空気をよごしたり、酸性雨(さんせいう)の原因になったりする物質でもあるため、環境(かんきょう)を守るためにもその性質をしっかり知っておくことが大切です。
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