まとめ
【定義】
走行中に二酸化炭素を排出しない環境負荷の低い車両であり、水素を燃料として駆動する自動車を指す。
学習の要点
- 重要語句:水素、化学反応、金属の反応性、過不足のある反応
- 用語の意義:化石燃料に代わるクリーンエネルギーの活用と、化学反応における物質の量的関係を理解する上で重要な概念である。
解説
水素自動車は、水素を燃料とすることで走行時に排気ガス(二酸化炭素)を出さない次世代の移動手段として期待されている。
化学的な側面では、水素を発生させる手法として金属と酸または塩基の反応が用いられる。塩酸とアルミニウムの反応においては、発生する水素の体積は反応させるアルミニウムの質量に比例する。しかし、どちらか一方の物質が不足すると反応は停止し、水素の発生量は一定となる。
これをグラフ(横軸に金属の量、縦軸に気体の体積)で表すと、原点から過不足なく反応する点までは右肩上がりの比例関係を示し、その点を超えるとグラフは水平になる。この水平部分は、供給された金属に対して酸が不足し、金属が未反応のまま残っている状態を示している。
また、水酸化ナトリウム水溶液に対する反応性は金属の種類によって異なる。アルミニウムや亜鉛のような特定の金属は水酸化ナトリウム水溶液と反応して水素を発生させるが、鉄や銅はこの溶液とは反応しない。このような反応性の差異は、金属の性質を分類・特定する際の指標となる。
補足
水素自動車には、水素を直接燃焼させる水素エンジン車と、水素と酸素の化学反応によって発生した電気でモーターを回す燃料電池自動車(FCV)の2種類が存在する。
参照: 学習指導要領準拠資料
小学生のみなさんへ
水素自動車は、水素を燃料にして走る車のことです。ガソリン車とちがって、走っているときに地球をあたためる二酸化炭素を出さないので、環境にやさしい車として注目されています。
理科の実験では、金属と液を混ぜて水素を作る方法を学びます。たとえば、アルミニウムに塩酸をかけると水素が発生します。アルミニウムの量を増やすと出てくる水素の量も増えますが、塩酸が足りなくなると、いくらアルミニウムを増やしても水素は増えなくなります。これを「過不足(かふそく)なく反応する」といいます。
また、水酸化ナトリウムという液を使ったときは、アルミニウムや亜鉛(あえん)からは水素が出ますが、鉄や銅からは出ないという性質のちがいがあります。金属の種類によって、反応の仕方がちがうことを覚えておきましょう。
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