2011年(平成23年)3月11日に発生した、東北地方の太平洋沖を震源とするマグニチュード9.0の巨大地震と、それに伴う大規模な津波、および原子力発電所の事故によって引き起こされた未曾有の広域災害です。
解説
東日本大震災は、日本の観測史上最大規模の地震であり、世界でも4番目の規模とされる巨大なエネルギーによって発生しました。被害は地震による建物の倒壊にとどまらず、三陸沖から押し寄せた巨大な津波が東北地方の沿岸部を襲い、甚大な人的・物的被害をもたらしました。この災害は、1995年の阪神・淡路大震災と並び、現代日本の社会構造や防災政策、人々の意識を根本から変える重大な転換点となりました。
また、この震災は日本の経済やエネルギー政策にも劇的な変化をもたらしました。東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて国内の原子力発電所が停止したことにより、日本の電源構成は原子力から火力発電中心へと大きくシフトしました。これに伴い、燃料となる天然ガスなどの輸入量が増大したことで、長年黒字を続けてきた日本の貿易収支が赤字に転じるなど、マクロ経済にも多大な影響を及ぼしました。さらに、震災時のボランティア活動の広がりや、「津波てんでんこ」に代表される過去の教訓を未来へ活かす防災教育の重要性が改めて再認識されました。
コラム
震災の教訓から、国は災害対策基本法の改正や、津波避難場所を示す新しい地図記号の設置など、ハード・ソフト両面での防災・減災対策を強化しました。また、震災によるサプライチェーンの寸断は、日本の製造業におけるリスク管理の在り方を見直すきっかけともなり、現代史における社会・経済・技術の相互関連性を学ぶ上で極めて重要な事象です。