まとめ
【定義】
物体が外部から力を受けない、あるいは受けている力の合力が零であるとき、現在の運動の状態(静止または運動)をそのまま維持しようとする性質。
まとめ
解説
物体がその場にとどまり続けようとしたり、現在の運動を続けようとしたりする性質を慣性と呼ぶ。この性質により、外部から急激な力が加わった際、物体は元の状態を保とうとして落下や傾きといった現象を引き起こす。
身近な例として「だるま落とし」が挙げられる。積み重なった木片のうち、一箇所を横に弾き飛ばしても、その上の木片はそのまま真下に落ちる。これは、上の木片が慣性によってその場に静止し続けようとするためである。
また、電車の加減速時における挙動も慣性によって説明される。静止している電車が急発進する際、乗客の体や吊り革が進行方向とは逆向きに傾くのは、物体が元の静止状態を維持しようとするからである。これに対し、走行中の電車が停車する際には、物体はそのままの速度で進もうとするため、進行方向へ傾く現象が生じる。
さらに、等速走行中の電車内で真上に投げたボールが投げた人の手元に戻るのも、慣性の働きによるものである。ボールは電車と同じ水平方向の運動状態を維持しようとするため、電車と一緒に前方へ移動し続ける。
天体の動きにおいても、この慣性は基本的な概念である。物体に力が加わらなければ現在の運動状態を維持しようとする性質は、月の公転や惑星の運動など、宇宙規模の物理現象を理解する上での基礎となっている。
補足
物理学上の静止は、物体に働く全ての力の合計(合力)が零となり、力が釣り合っている状態においても成立する。
参照: 学習指導要領準拠資料
小学生のみなさんへ
物は、外から力を加えないかぎり、今の状態をずっと続けようとします。この性質を「慣性」といいます。
たとえば、だるま落としで、たたかれた積み木だけが横に飛んでいき、上の積み木がそのまま下に落ちるのは、上の積み木がそこにいようとする性質があるからです。
電車に乗っているときも慣性を感じることができます。止まっていた電車が急に動き出すと、体がうしろにたおれそうになります。これは、体が止まったままになろうとするからです。逆に、走っている電車が急にとまると、体はそのまま前に進もうとして、前の方にたおれそうになります。
このように、止まっているものは止まり続け、動いているものはそのまま同じ速さでまっすぐ動き続けようとするのが、慣性のとくちょうです。
記事の内容に誤りがありますか?
⚠️ 修正を提案する