塩化水素

一般小学生

まとめ

【定義】
塩化水素(化学式:HCl)は、常温常圧で無色かつ強い刺激臭を持つ気体であり、水に極めて溶けやすい性質を持つ。水溶液は強酸性の塩酸となる。

学習の要点

  • 重要語句:刺激臭、下方置換法、塩酸、溶解度、強酸性
  • 用語の意義:気体の性質を理解する上で、溶解度が高い気体の捕集方法や、水溶液の液性(酸性・アルカリ性)を比較・判別する代表的な物質として学習する。

解説

塩化水素は空気よりも密度が大きく、約1.27倍の重さを持つ気体である。そのため、実験室で発生させて集める際には、容器の口を上に向けて底に溜める「下方置換法」が用いられる。

最大の特徴はその溶解度の高さにある。水に対して非常に溶けやすいため、水に触れると急激に溶けて容器内の圧力が下がる。これを利用した実験では、試験管やフラスコの口を水に浸すと、水が勢いよく吸い上がる現象が観察される。この性質はアンモニアと共通しているが、アンモニアが空気より軽く「上方置換法」で集める点や、水溶液がアルカリ性を示す点において対照的である。

塩化水素が水に溶けた状態を塩酸と呼ぶ。塩酸は強い酸性を示し、フェノールフタレイン溶液を加えても色は無色のままであるが、BTB溶液を用いると黄色に変化する。アンモニアの噴水実験ではフェノールフタレインが赤く反応する(アルカリ性)のに対し、塩化水素を用いた同様の実験では液性の違いが明確に現れる。

補足
工業的には、水素と塩素を直接反応させて合成される。塩化水素はプラスチック(ポリ塩化ビニル)の原料や、金属の洗浄、化学薬品の製造など、広範囲な産業分野で利用されている重要な基礎化学物質である。

小学生のみなさんへ

塩化水素(えんかすいそ)は、色がなくて、つんとするきついにおいがする気体です。この気体には、大きく分けて3つの特徴があります。

1つめは、水にものすごく溶けやすいことです。試験管に入れた塩化水素を水に近づけると、あっという間に水が吸い上げられるほどよく溶けます。水に溶けると「塩酸(えんさん)」という名前になり、強い酸性の性質を持ちます。

2つめは、空気よりも重いことです。そのため、気体を集めるときは、入れ物の口を上に向けて、下の方に溜めていく「下方置換法(かほうちかんほう)」という方法を使います。

3つめは、アンモニアとのちがいです。アンモニアも「つんとするにおい」がして「水に溶けやすい」ところは同じですが、アンモニアは空気より軽くて、水に溶けるとアルカリ性になります。この「重さ」と「とけたあとの性質」のちがいをしっかり覚えておきましょう。

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