地球サミット(国連環境開発会議:UNCED)は、1992年にブラジルのリオデジャネイロで開催された、地球環境保護と「持続可能な開発」を基本理念とする大規模な国際会議である。1972年の国連人間環境会議から20周年を記念して開かれ、環境保全と経済開発を両立させる国際的な枠組みを決定づけた。
解説
1992年は、1991年のソ連解体によって東西冷戦が終結し、国際社会が新たな秩序を模索していた時期にあたる。欧州では1993年のEU発足に向けた統合が進み、日本国内ではPKO協力法の成立によって自衛隊がカンボジアに派遣されるなど、政治的な転換期でもあった。このような背景の中、地球温暖化や熱帯林の減少といった国境を越える課題に対し、世界170カ国以上の代表が協力して取り組む姿勢を明確に示したのが地球サミットである。
会議の成果として、人類が守るべき行動指針である「リオ宣言」や、具体的な行動計画「アジェンダ21」が採択された。さらに、現代の環境政策の要となる「気候変動枠組条約」や「生物多様性条約」への署名も行われた。これらの枠組みは、その後の1997年の京都会議(COP3)や2015年のパリ協定へとつながる、現代環境史の重要な出発点となっている。
コラム
地球サミットは、政府代表だけでなく多くの非政府組織(NGO)が参加し、市民社会の声が国際的な意思決定に大きな影響を与えた先駆けとしても知られている。また、20年後の2012年には同じリオデジャネイロで「リオ+20(国連持続可能な開発会議)」が開催され、SDGs(持続可能な開発目標)の策定に向けた合意がなされるなど、その精神は現在も引き継がれている。