まとめ
【定義】
約46億年前の地球誕生から、約5.41億年前の古生代カンブリア紀開始までに相当する地質時代。地球史の約88%を占める膨大な期間であり、冥王代・太古代(始生代)・原生代の三つに区分される。
学習の要点
- 重要語句:マグマオーシャン、シアノバクテリア、ストロマトライト、オゾン層、エディアカラ生物群
- 用語の意義:地球環境の劇的な変遷(海洋の形成や大気組成の変化)と、生命の誕生から多細胞生物への進化を理解する上で不可欠な時代区分である。
解説
地球誕生初期、無数の小惑星の衝突熱によって地表は「マグマオーシャン」と呼ばれる溶融状態にあった。その後、衝突の減少に伴い地表が冷却されると、大気中の水蒸気が激しい雨となって降り注ぎ、原始的な海が形成された。生命の起源については諸説あるが、深海の熱水噴出孔付近で最初の生物が誕生したと考えられている。
約27億年前には光合成を行う「シアノバクテリア(らん藻類)」が出現した。これにより大気中の酸素濃度が上昇し、後に成層圏でオゾン層が形成された。オゾン層が有害な紫外線を遮断するようになったことで、それまで水中のみに限られていた生物の活動範囲が拡大し、後の古生代における陸上進出を可能にする重要な転換点となった。
先カンブリア時代の終盤には、エディアカラ生物群に代表される多細胞生物が現れ、続く古生代のカンブリア爆発へと繋がっていく。この時代の地層からは、三葉虫や魚類のような複雑な骨格を持つ化石はほとんど見つからず、主に菌類や藻類、柔らかな体を持つ生物の痕跡が中心となる。
補足
先カンブリア時代の中期から後期にかけては、地球全体が氷に覆われた「スノーボールアース(全地球凍結)」と呼ばれる寒冷期が複数回あったと推定されている。この過酷な環境変動が、後の生物の多様化を促す一因になったという説が有力である。
参照: 学習指導要領準拠資料
小学生のみなさんへ
先カンブリア時代(さきかんぶりあじだい)は、地球が生まれてから、三葉虫(さんようちゅう)などの生き物がたくさんあらわれるまでの、とても長い時間のことです。
生まれたばかりの地球は、岩石がドロドロに溶けた「マグマの海」でおおわれていました。その後、地球が冷えてくると、はげしい雨が降り続いて「海」ができました。この海の中で、地球で最初の命が生まれたと考えられています。
やがて海の中に、光合成(こうごうせい)をして酸素(さんそ)を作る生き物があらわれました。この酸素のおかげで、空に「オゾン層」というバリアができ、太陽の強い光から守られるようになったため、生き物は陸の上でも生活できるようになりました。
この時代の終わりごろになると、ようやく目に見える大きさの生き物が少しずつ増え始め、次の「古生代(こせいだい)」という時代につながっていきます。
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